陶胎漆器の小壷

土器に漆を塗って仕上げた陶胎の小壷を作りました。錆びた鉄のような質感で、高さ8cmほどの小さなものです。
奥に見えるのは外側は漆を塗る前のそのままの土器の状態。焼いている時に黒っぽく燻されています。こちらは内側だけを漆で仕上げ水を止めています。

陶器に漆を塗ったものを陶胎漆器と呼びますが、これは土器、須恵器に近いものなので正確には瓦胎漆器というのかもしれません。 中国など大陸では割と見かけるようです。

木のもの、金属のもの、土のもの。
漆を媒介にそれぞれクロスオーバーして製作していますが、お互いにフィードバックするものがとても多く、刺激を受けています。土や金属を扱うようになって、木製品の製作で感じていたフラストレーションのようなものが払拭され、また逆に金属や土で感じたことが改めて木のものに返ってくる。今、とてもいい循環が出来つつあるように感じます。

これからもっとこの循環がいい空気を流してくれれば、そんな期待を抱きながら製作をしていきたいと思います。